和眞嘉傳の心得

  1. 和眞嘉傳の心得

「能」を大成させた世阿弥が記した理論書に『風姿花傳』という書が残っています。
風姿花傳を知らない人でも、「秘すれば花」「初心忘るべからず」など一度は耳にしたことがあるのではないかと思います。

風姿花傳には、世阿弥の父・観阿弥(かんあみ)の教訓をもとに能の修行法・心得・演技論・演出論・歴史・能の美学が詰め込まれ、七巻の伝書からなります。中でも、「年来稽古条々」は芸事に携わる人間の年齢に応じた心得が記されています。

この世は時間の流れを遡ることはできません。
例えるなら、農業において種まきの時期が非常に大切になる様に、人間にも適切な時期というものが存在しています。
先人の知恵から、現在の適切な時期を考え行動し、今この瞬間から未来に向けて最高の形を叶える努力を重ねることで、1人でがむしゃらに進むより楽に、時期を逃さず進むことができます。

和眞嘉傳は、世の中のあり方が複雑に変化を重ねる中、人が個人の幸せを追求しながら生きる有様を記録し、伝えていくことを目的にしています。
「自らの人生を生きる」ことは、自分以外の人が正解を教えてくれる訳ではありません。
そうした点では、形が完成されたものに取り組むのとは、また別の難しさがあります。

長い時間の流れを経ても、『風姿花傳』の様に変わらず読み続けられる書があります。
一方、一時期の流行りを経て、あっという間に廃れてしまうものもあるでしょう。
永く変わらないものとは、人の在り方だと私は考えています。
人の在り方から、数えきれないほど多くの素晴らしいもの・ことが生まれます。
しかし、素晴らしいもの・ことが生まれるためには、たくさんの時間と経験が必要です。
自分の人生を歩む人には、良い時だけではなく、苦難も多く訪れることでしょう。
苦難の中でさらに磨かれ、良さに繋がっていくと信じています。
そうした人の後ろ姿から、勇気を持って自分の人生を歩む人が増えてくれます様、そして更にその人の後ろ姿を見て、希望を抱いて進む人が生まれてくれます様にと願い、この和眞嘉傳を綴って参ります。

まだ、『和眞嘉傳』が構想の段階で、姿・形の出来上がってない時分より、取材にご協力くださっている皆様には特に、厚く御礼を申し上げます。
皆様の素敵な生き方を多くの人にお伝えすることで、皆様の描く嘉き未来像が現実になることを信じ、取り組んで参りたく存じます。
これからも末長く、何卒よろしくお願い申し上げます。

2020年10月吉日
和眞嘉傳 株式会社
代表取締役 山口麻理子

関連記事

幸せに生きるということ

生きるということ。この世の中に生を受け、生き続けることは、摩訶不思議なことです。私たちは、一体何のために生まれてきて、死んでいくのでしょうか。特に人間は…

  • 71 view

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。